第1号
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活断層・古地震研究報告 第1号 (2001年)
平成12年度に実施した活断層・古地震研究の成果概要
旧工業技術院地質調査所活断層研究室 (現産業技術総合研究所・活断層研究センター) は、平成12年度に次のような研究・調査を行いました。
活断層調査事業 (その1) 「山地・丘陵域及び平野縁辺部の活断層の危険度調査」として、栃木県の関谷断層、岐阜県の武儀川断層と揖斐川断層、福井県から岐阜県にかけて分布する温見断層 (1891年濃尾地震の際に活動) を対象として、地形地質調査、ボーリング調査、トレンチ調査などを実施しました。
また、活断層調査事業 (その2) 「伏在活断層及び内湾-沿岸海域の活断層の危険度調査」として、伊予灘に分布する中央構造線活断層系の音波探査とボーリング調査などを株式会社四国総合研究所との共同研究として実施しました。
活断層調査事業 (その3) 「重要活断層の補備調査」としては、群馬県の深谷断層系、滋賀県の琵琶湖西岸断層系、大阪府の上町断層、大阪湾西部に分布する大阪湾断層、京都府の花折断層南部と山田断層、香川県の長尾断層の調査を行いました。
また、「大規模活断層系から発生する地震規模の予測に関する研究」では、トルコの北アナトリア断層系西部で1999年に発生したイズミット地震とデュズジェ地震に関するセグメント構造解明のための調査を行いました。 1999年に集集地震を引き起こした台湾の車籠埔断層についても、科学技術振興調整費国際共同研究 (多国間型) の予算と併せて、活動履歴やテクトニクスなどの研究を行いました。
さらに、「古地震による地震の再来確率と地震規模に関する研究」では、北海道東部地域の湖沼・湿原において、津波堆積物の調査を実施しました。また、科学技術振興調整費国際共同研究 (二国間型) として、米国ワシントン州西海岸地域において、古地震調査を行いました。
2000年10月6日に発生した鳥取県西部地震 (M7.3) については、地表地震断層と液状化現象に関する緊急調査を行うと共に、震源過程に関する研究も実施しました。
- 関谷断層 (栃木県)
- 深谷断層系 (群馬県・埼玉県)
- 温見断層 (福井県・岐阜県)
- 武儀川断層および揖斐川断層 (岐阜県)
- 琵琶湖西岸断層系 (滋賀県)
- 花折断層南部 (京都府)
- 山田断層 (京都府・兵庫県)
- 上町断層 (大阪府)
- 大阪湾断層
- 長尾断層 (香川県)
- 伊予灘の中央構造線活断層系
- トルコ・北アナトリア断層
- 台湾・車籠埔断層
- 鳥取県西部地震の地震断層 (鳥取県)
- 千島海溝沿岸域における津波堆積物の研究
- アメリカ北西部カスケーディアにおける液状化跡調査
- 遺跡で検出された地震痕跡による古地震研究
- 房総半島の完新世地殻変動の研究
- 文献