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上空からの観測報告

2011年3月11日

報告者 : 中野 俊

2011年3月11日、10時30分から空自ヘリ (春日ヘリ空隊所属CH-47) で新燃岳ヘリ観測を行いました。

同乗者気象庁職員2名。谷山ヘリポート10:30発、10:47観測開始、11:49観測終了、12:07谷山ヘリポート着。

高度約3000m、最接近距離は約5km、南西側からほぼ真北まで西側上空のみを 5往復 (1回は北北東まで)。
気象庁職員によると、火口内溶岩の広がりは大きな変化はないらしく、溶岩レベルに変化はない (気象庁によると50m)。火口内溶岩を取り巻くように白色噴煙が出ているが、南東側 (溶岩の外側) からもっとも多量の白色噴煙が上がっている。溶岩の中央部からは確認できない。火口斜面には肉眼で確認できるほどの噴石が認められる。


西方上空より。手前に1959年の割れ目火口列。新燃火口内では、火口内溶岩を取り巻くように白色噴煙が出ている。火口内溶岩の中心部の岩塊群は噴石か ? 溶岩表面か ? 火口内右奥から多量の白色噴煙。

北方上空より。新燃火口からの白色噴煙は火口上200m以下。火山ガスが風下 (東) 側に流れる。

北北東上空より。新燃火口からの白色噴煙は火口縁上100m以下。火口縁上対岸の岩が兎の耳。

西南西上空より。溶岩表面の同心円状の模様はほとんど見えなくなっている。右手前に兎の耳。

西方上空より。新燃岳斜面は灰色の噴出物に被われる。

北西上空より。東-南東方向に火山ガスが流れる。

北方上空より。火口内溶岩を取り巻くように白色噴煙が出ている。火口内左側 (南東) からもっとも多量の白色噴煙。

北西上空より。白色噴煙は火口上200m程度以下。

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2011年2月3日

報告者 : 川辺禎久

2011年2月3日、10時30分から海自ヘリで新燃岳ヘリ観測を行いました。

同乗者気象庁職員3名。 谷山ヘリポート10:32発、10:47観測開始、11:10観測終了、11:33谷山ヘリポート着。

火口内溶岩の広がりは大きな変化は無い。 全体に平になった印象。火口内溶岩と火口縁との高度差はまだ30mくらいはある? 3日朝もブルカニアンやっているが、はっきりとした火口は見当たらない。 灰混じり噴煙は2ヶ所から。 火口内溶岩中央と南東側。噴煙は海抜2000mくらいまで上昇し東に流れる。 白色噴気は兎の耳から火口東側が顕著。 あとは火口内溶岩と火口の境から。本当にフライパンで焼いてるパンケーキのよう。 表面にはブルカニアンで吹き飛ばされた岩塊が覆い始めて、同心円状皺は少し不明瞭になった。

火口の外には弾着跡が多数認められる。火口南東から東にかけて3筋のやや暗く伸びる領域があるが詳細は不明。

写真

南西上空から新燃 中岳

西上空から新燃火口内溶岩

南西上空から高千穂

南西上空から新燃火口内溶岩

東上空から新燃東上空から火山灰堆積状況

南東上空から火口内溶岩と火口縁の高度差

南東上空から新燃東側の3筋の暗色帯

南東上空から新燃中岳噴煙

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