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霧島火山の活動記録 / 霧島山新燃岳2011年噴火
目次
2011年
以下で「噴煙高度」は火口縁からの高さを示します。
2011年 1月
1月 19日 01時27分
噴火発生 [マグマ水蒸気爆発]。噴煙は天候不良のため確認できず。火山性微動が01時26分に発生し03時02分まで継続。高原 (新燃岳の北東約12km) で弱い空振を観測。降灰は南東方向に分布、宮崎県日南市付近まで確認。2010年7月10日に噴火した火口内の噴気孔が拡大し、周辺に大量の噴出物が堆積。
情報源 = 解説情報第6-8号
補足情報 = 噴火発生は2010年7月10日以来。噴火発生時、震動及び空振データに基づき2010年7月10日噴火より小規模と判断された → 実際はもっと大きな噴火だった
1月 22日 07時30分
ごく小規模な噴火発生 [灰噴火]。乳白色の噴煙が火口縁上200m。火山性地震は増減を繰り返しながらやや多い状態続く。振幅の小さな火山性微動が19日13時頃から23日08時頃まで継続。
情報源 = 解説情報第9号
1月 22−25日
22日噴火以降は噴火の発生はなく、火口縁を超える白色噴煙を時々観測、噴煙最高高度は火口縁上200m。
情報源 = 解説情報第9号
1月 26日 07時31分〜
噴火開始 [灰噴火]。噴煙高度200m。南東側に降灰。S15噴気孔から噴煙・熱異常。
情報源 = 火山活動解説資料 (26日15:30) Hi-net記録
補足情報 = 07:18ころから火山性微動開始。噴火は様式をさまざまに変えながら2月7日16:30まで継続。
1月 26日 14時49分〜
噴煙規模拡大 [マグマ水蒸気爆発]。微動振幅増大14時49分〜15時15分頃。15時30分頃から微動振幅が再度増大。噴煙高度1500m。コックステイルジェット。
情報源 = 噴火警報第1号 (26日18時) Hi-net
1月 26日 16時10分〜18時35分頃
噴煙柱活発化 [準プリニー式 ; 仮称「Big-I」]。噴煙高度増大 (7000m以上)。大振幅連続微動 (継続時間2時間20分)。18時30分に警戒レベル3に引き上げ。
情報源 = 噴火警報第1号 Hi-net 報道動画など
補足情報 = 山が膨張から収縮の傾向に1/26から変化
1月 26日 21時40分ごろ
微動振幅増大23時頃まで [灰噴火 (継続)]
情報源 = Hi-net
1月 27日 00時00分ごろ
微動振幅増大 [灰噴火 (継続)]
情報源 = Hi-net
1月 27日 02時00分〜04時40分頃
軽石降下? 火砕流? [準プリニー式 ; 仮称「Big-II」] 大振幅微動02時00分-04時40分頃 (継続時間2時間40分)。
情報源 = Hi-net 振興局カメラなど
1月 27日 未明から昼過ぎ
九州各地で空振 [灰噴火 (継続)]
1月 27日 15時41分
ブルカノ式噴火 (噴火前は噴煙量が少なくなる) 噴煙高度2500m以上 (爆発的噴火NO.1) ← 気象庁認定、以下同じ
情報源 = 火山活動解説資料 (27日20時) 報道画像 hi-net 振興局カメラ
1月 27日 16時22分〜17時40分頃
噴煙量増大 [準プリニー式 ; 仮称「Big-III」]。大振幅微動 (継続時間1時間20分)。微動振幅の増減と噴煙噴石活動がよく相関する。
情報源 = Hi-net 振興局カメラ 報道動画など
補足情報 = 1/26-27の3回の準プリニー式噴火の総噴出物量は2400万トン (第 120 回火山噴火予知連絡会)。
1月 27日 17時40分ごろ
大振幅微動終息。以降連続噴煙 [灰噴火(継続)]。
情報源 = Hi-net 振興局カメラ 報道動画など
1月 28日 午前
噴火継続 [灰噴火+溶岩流出]。黒色噴煙位置が変わった (北東側)? 27日までの黒色噴煙位置から白色噴煙顕著。
補足情報 = 2010年5月以降のマグマ蓄積量 (600万m3 (北北西10km、深さ10km) と100万m3 (新燃直下3km) 26日以降収縮 【国土地理院GPS】 1月26日から27日の噴火による傾斜変化から新燃岳西北西7km深さ12kmのマグマ溜りがあり、噴火後3回にわたって合計7.9×10^6m3収縮 【防災科研傾斜計】
1月 28日 午前
噴火継続 [灰噴火+溶岩流出]。空中観察 (火口湖消失、東西に火口列、火口中央に直径数十mのパンケーキ状の火口内溶岩、火砕流流下跡確認)
情報源 = 東大地震研 解説情報13号
1月 28日 12時47分ごろ
ブルカノ式噴火 (南西1.3kmまで噴石) (爆発的噴火NO.2)
情報源 = 火山活動解説資料 (28日20時)
補足情報 = 噴火自体は1/26,07:31から継続。
1月 28日 23時00分すぎ〜
空振を伴う微動が28日23時00分すぎから29日03時00分まで継続。火映。小規模なブルカノ式活動?短時間の同様の微動は以降何回か発生。
情報源 =解説情報14号 Hi-net 振興局カメラ
1月 29日
噴火継続 [灰噴火+溶岩流出]。パンケーキ状の火口内溶岩が成長、直径500mほどに。
情報源 = だいち 1/29撮像、解説情報15号
補足情報 = 29日の火山性地震241回 (B型多発)
1月 30日 13時57分ごろ
ブルカノ式噴火。噴煙高度不明。前回2回よりは空振は小さい。 (爆発的噴火NO.3)
情報源 = 解説情報第15号
1月 30日 16時00分
噴火継続 [灰噴火+溶岩流出]。連続噴煙。地殻変動収縮継続。
情報源 = 解説情報15号 報道
補足情報 = 30日の火山性地震762回 (B型多発)。空振を伴う。
1月 30日 17時40分ごろ
噴火継続 [灰噴火+溶岩流出]。爆発音。
情報源 = 監視カメラ、井村隆介氏twitter
1月 30日 23時50分
高原町が513世帯1158人に避難勧告
1月 31日
噴火継続 [灰噴火+溶岩流出]。噴煙高度500m。微動継続。火山性地震多発、時折小さな空振を伴う。地殻変動収縮継続。
情報源 = 解説情報第16号
1月 31日 01時35分
警戒レベル3 (入山規制) を切り替え。火砕流警戒範囲を概ね2kmから「概ね3km」に。(溶岩ドーム破壊による火砕流流下を警戒)
情報源 = 噴火警報 1/31, 01:35
1月 31日 昼ごろ
噴火継続 [灰噴火+溶岩流出]。火口内溶岩の高さがほぼ火口縁の高さに達する。
2011年 2月
2月 1日 07時54分
ブルカノ式噴火 大きな噴石が南西約3.2kmに達する。噴煙高度2000m。空振458.4Pa (湯之野) でこれまで最大。ガラス割れる被害。(爆発的噴火NO.4)
情報源 = 解説情報第17-18号ほか
補足情報 = 山の収縮が1/31頃から停滞 ( → 溶岩流出の停止)
2月 1日 11時20分
警戒レベル3 (入山規制) を切り替え。大きな噴石警戒範囲を概ね2kmから「概ね4km」に。(7時54分の爆発で3.2kmまでの到達を確認したため)
情報源 = 噴火警報 2/1, 11:20
2月 1日
噴火継続 [灰噴火]。火口内溶岩が直径600mほどまでに拡大。頂部は低くなり平坦に。
情報源 = だいち 2/1撮像
2月 1日 23時19分
ブルカノ式噴火 規模はNo.4より小さい。噴煙高度2000m以上。(爆発的噴火NO.5)
情報源 = 解説情報第19号
2月 2日 05時25分
ブルカノ式噴火 噴煙高度2000m以上。(爆発的噴火NO.6)
情報源 = 解説情報第19号
2月 2日 10時47分
ブルカノ式噴火 噴煙高度500m以上。(爆発的噴火NO.7)
情報源 = 解説情報第20号
2月 2日 15時53分
ブルカノ式噴火 噴煙高度3000m。微動振幅は5306μm/s (新燃岳南西) でこれまで最大。(爆発的噴火NO.8)
情報源 = 解説情報第20号
2月 3日 08時09分
ブルカノ式噴火 噴煙高度1500m。(爆発的噴火NO.9)
情報源= 解説情報第22号
2月 3日
噴火継続 [灰噴火]。火口内溶岩の直径は600mのまま。以後しばらく爆発的噴火は発生せず灰噴火がほぼ連続的に続く。
情報源 = だいち 2/3撮像
補足情報 = 火山噴火予知連絡会拡大幹事会開催 (2/3) 火口の溶岩の呼称を「溶岩ドーム」から「火口内に蓄積された溶岩」に変更。
2月 4日 09時42分
噴火継続。09時42分には噴煙高度3000m、噴石が火口周辺に飛散。(ブルカノ式? ; 気象庁の爆発的噴火ではない)
情報源 = 解説情報第23号
2月 4日
火口内溶岩の頂部に凹み。体積減少。ドレインバックの可能性も?
2月 4日 22時03分
噴火継続。22時03分には大きな噴石が火口から約700m飛散 (ブルカノ式? ; 気象庁の爆発的噴火ではない)
情報源 = 解説情報第24号
補足情報 = 一部地域で弱い雨 (えびの市で0.5mm)。土石流は発生せず
2月 5日 10時53分
噴火継続、10時53分には噴煙高度2000m超 (雲に入る) (気象庁の爆発的噴火ではない)
情報源 = 火山観測報 2/5 11:00
2月 5日 23時50分
高原町が避難勧告の大半を解除 (ただし火口8km以内の27世帯73人は避難勧告継続)
2月 6日 03時16分
噴火継続。03時16分には噴煙高度2000m、大きな噴石が火口から約700m飛散。 (ブルカノ式? ; 気象庁の爆発的噴火ではない)
情報源 = 解説情報第25号
2月 7日
火口内溶岩の直径は600mのまま。高温の領域が縮小し、溶岩の表面温度が低下。
情報源 = 火山活動解説資料 2/7 16:15
2月 7日 06時07分
噴火継続。06時07分には噴煙高度1500m、大きな噴石が700m飛散。(ブルカノ式? ; 気象庁の爆発的噴火ではない)
情報源 = 解説情報第26号
2月 7日 16時30分
1/26以来継続していた噴火 (有色噴煙) がいったん終了、白色噴煙に。
情報源 = 解説情報第27号
補足情報 = 2月1日以降、7日9時までGPS (国土地理院) はほとんど変動無し
2月 7日 18時09分
噴火再開 [灰噴火]。噴煙1200m
情報源 = 火山観測報 2/7 18:15
2月 7日 18時39分
噴火継続 [灰噴火]。18時39分には噴煙高度1600m。
情報源 = 解説情報第28号
2月 8日 03時00分ころ
噴火継続 [灰噴火]。2/7, 21時00分〜2/8, 03時00分の噴煙最高高度800m。2/8, 03時00分の噴煙高度100m。
情報源 = 火山観測報 2/8, 03:03
2月 9日 08時45分
2/7, 18時09分以来の噴火 (有色噴煙) がいったん終了、白色噴煙に。
情報源 = 解説情報第29号
2月 9日
その後、10時07分と13時22分にごく小規模な噴火 [灰噴火] (噴煙高度は各200m、600m)
情報源 = 解説情報第29号、火山観測報2/9, 10:13, 13:30
2月 9日
火口内溶岩の直径は600mのまま。溶岩は一部が褐色に。
情報源 = 解説情報第29号
2月 10日
時折、噴火発生 [灰噴火]。01時00分の噴煙高度300m。
情報源 = 解説情報第30号
2月 11日 11時36分
ブルカノ式噴火 噴煙高度2500m。爆発的噴火は2/3以来。(爆発的噴火NO.10)
情報源 = 解説情報第31号
2月 12日
白色噴煙100m (噴火なし)
情報源 = 解説情報第32号
2月 13日
白色噴煙400m (噴火なし)
情報源 = 解説情報第33号, 解説資料2/13
補足情報 = 溶岩は直径600mで2/9から大きな変化なし
2月 14日 05時07分
ブルカノ式噴火 噴煙高度不明 (Tokyo VAACによればFL190→火口上4000m)。最大振幅 (新燃岳南西) はこれまで最大の16,517μm/s、空振 (湯之野) はこれまで2番目の332.1Pa。(爆発的噴火NO.11)
情報源 = 解説資料2/14, 火山観測報2/14, 05:11 & 05:18
補足情報 = 直径1.5〜5cmの小さな噴石が新燃岳の北東方向に最大で約16km飛散し、車のサンルーフ等が破損。
2月 15日
白色噴煙100m (噴火なし)
情報源 = 解説情報第35号
補足情報 = 第118回火山噴火予知連絡会 : 引き続き爆発的噴火は続くと思われますが、新燃岳へ上昇するマグマの量は現在は低下しており、多量の火山灰等を放出するような噴火の可能性は低くなっています。しかし多量のマグマが再上昇すれば、噴火活動が再び活発化する可能性があります。(解説情報第36号)
2月 16日
白色噴煙100m (噴火なし)
情報源 = 解説情報第37号
2月 17日
(噴火なし)
2月18日18時16分
ブルカノ式噴火 噴煙高度3000m。爆発的噴火は2/14以来。(爆発的噴火NO.12)
情報源 = 解説資料 2/18, 19:30
補足情報 = 火口内溶岩は直径600m程度で大きな変化なし
2月 19日
(噴火なし)
2月 20日
(噴火なし)
2月 21日
白色噴煙100m (噴火なし)
情報源 = 解説資料 2/21, 17:00
補足情報 = 火口内溶岩は直径600m程度で大きな変化なし。熱赤外で高温領域が小さくなっている。観測体制の強化について発表 (報道発表資料)
2月 22日
(噴火なし)
2月 23日
(噴火なし)
2月 24日 03時38分
噴火 [灰噴火]。有色噴煙が火口上600mで雲に入る
情報源 = 火山観測報 2/24, 03:46
2月 25日
(噴火なし)
情報源 = 解説資料 2/25, 17:50
2月 26日
(噴火なし)
2月 27日
(噴火なし)
2月 28日 07時33分
噴火 [灰噴火]。有色噴煙、高度不明。
補足情報 = 噴火に伴う火山性微動及び空振を観測。噴火は2/24以来。
2月 28日 17時08分
噴火 [灰噴火]。有色噴煙300m。 → 噴火継続
情報源 = 火山観測報 2/28, 17:14, 17:42, 21:08
2011年 3月
3月 1日
(噴火継続)
情報源 = 火山観測報 3/1, 03:03, 09:10, 15:04
補足情報 = 2/28, 21:00〜3/1, 03:00間の噴煙最高高度500m
3月 1日 19時23分
ブルカノ式噴火 噴煙高度不明。爆発的噴火は2/18以来。(爆発的噴火NO.13)
情報源 = 火山観測報 3/1, 19:28, 19:30 解説情報 第43号
3月3日 15時15分〜
噴火 [灰噴火]が断続的に発生。3/4, 11時00分まで継続。
補足情報 = 3/3, 18:08には噴煙が火口縁上1500m以上。2日23時頃から山体わずかな膨張、18:08以降山体の急激な収縮。
3月 8日 02時50分〜
噴火 [灰噴火]。3/8, 06時00分まで継続。
3月 8日 13時29分
噴火 [灰噴火]。
3月 13日 17時45分
噴火 [灰噴火?]。噴煙高度4000m。18時50分まで継続。火砕流及び弾道を描いて飛散する大きな噴石は観測されず。
3月 22日 17時00分
火山噴火予知連絡会の検討結果発表。警戒レベル3 (入山規制) を切り替え。大きな噴石警戒範囲を概ね4kmから「概ね3km」に。
情報源 = 解説情報 第50号、噴火警報 3/22, 17:00
補足情報 = 第119回火山噴火予知連絡会 : 間欠的に噴火が発生しているものの最盛期の活動に比べ低下した状態で推移しています。一方、新燃岳の北西数kmの地下深くのマグマだまりへのマグマの供給は続いており、また、マグマだまりから新燃岳へのマグマの上昇は断続的に続いていると推定され、噴火活動は今後も続くと考えられます。
3月 23日 08時23分
噴火 [灰噴火]。噴煙高度1000m。
3月 29日 03時33分
ごく小規模の噴火 [灰噴火]。噴煙は火口縁上500m。
3月 29日 05時46分
ごく小規模の噴火 [灰噴火]。噴煙は火口縁上500m。
2011年 4月
4月 3日 08時41分
小規模な噴火。噴煙高度3000m。火口から約600mの範囲に大きな噴石が飛散。 (ブルカノ式? ; 気象庁の爆発的噴火ではない)
4月 9日 01時06分
ごく小規模の噴火 [灰噴火?]。噴煙高度不明。
補足情報 = 降灰が宮崎県新富町付近 (火口から60km付近) まで達する。5日18時頃から隆起、噴火に伴い沈降に転ずる。
4月 18日 19時22分
噴火。噴煙量はやや多量。噴煙高度2000m。大きな噴石が火口から約1kmまで飛散、火山れきが約9kmまで到達。降灰は日向灘まで達する。 (ブルカノ式? ; 気象庁の爆発的噴火ではない)
情報源 = 解説情報 第60・61号。解説資料4/19
4月 19日〜6月 15日
(4/19以降噴火なし : 白色噴煙200-500m程度)
2011年 6月
6月 7日 18時30分
火山噴火予知連絡会の検討結果発表
補足情報 = 第120回火山噴火予知連絡会 : 噴火活動は低下してきています。しかし、新燃岳の北西地下深くのマグマだまりには深部からのマグマの供給が続いており、マグマだまりから新燃岳へ多量のマグマが上昇すれば、噴火活動が再び活発化する可能性があります。
6月 16日 18時05分
ごく小規模の噴火 [灰噴火]。噴火は4/18以来。噴煙未確認。宮崎県高原町でごくわずかな降灰。
6月 23日 20時49分
ごく小規模の噴火 [灰噴火]。噴煙高度200m。宮崎県小林市でごく少量の降灰。
6月 23-28日
(6/23以降噴火なし : 白色噴煙200m程度)
6月 29日 10時27分〜
小規模な噴火 [灰噴火]。7/1, 01時21分まで継続。噴煙高度1000m。大きな噴石の飛散や火砕流の発生は確認されず。降灰は北方約50km離れた熊本県五木村でも確認。
情報源 = 解説情報 第83-84号
補足情報 = 6月28日02時頃から隆起、噴火発生とともに沈降に転ずる。
2011年 7月
7月 4日 11時34分
微動発生と同時に山体が沈降。噴火は確認されず。
情報源 = 解説情報 第85号
補足情報 = 3日22時頃から隆起、微動発生とともに沈降。
1991年以降の活動記録
- 2010年 3月30日、4月17日、6月27日 ごく小規模な水蒸気噴火 (新燃岳) : 降灰
- 2008年 8月 22日 水蒸気噴火 (新燃岳) : 降灰 (新燃岳火口内及び西側斜面に新火孔、割れ目形成)
噴火前の新燃岳火口内部の写真
同心円状の構造が発達している。1716-17年の噴火の際にも、今回の噴火と同様な同心円状の構造を持つ溶岩で満たされており、その後マグマの後退により、このような構造ができたと考えられる。
噴火前の新燃岳火口内部の写真 (2002年撮影)
https://gbank.gsj.jp/volcano/Quat_Vol/photo_page_1a/14_27.htm
瀬尾 央氏、2002年撮影。
産総研データベース「日本の第四紀火山」より引用 →画像を拡大
噴火前の新燃岳火口内部の写真 (1999年撮影)
https://gbank.gsj.jp/volcano/Quat_Vol/photo_page_1a/14_14.htm
有村輝明氏、1999年撮影。
産総研データベース「日本の第四紀火山」より引用 →画像を拡大
1991年以前の活動記録
* 新燃岳で300年前に起きた享保噴火 (1716-1717年) の噴火堆積物と噴火の推移についてのまとめ図。基本的には井村・小林 (1991 : 火山) に基づくが、著者自身による最近の改訂を反映している。享保噴火では、はじめに小規模な水蒸気爆発 (少量の火山灰をまき散らす噴火)、それから準プリニー式噴火 (高い噴煙が数時間にわたり上昇して広域に軽石が降る噴火) があり、ブルカノ式噴火 (爆発的に石を数kmまで飛ばす噴火) へと変化しました。ブルカノ式噴火は、数ヶ月にわたって何度も起きたと考えられています。水蒸気爆発 → 準プリニー式噴火 → ブルカノ式噴火、という推移は、今回の噴火 (2011年2月14日現在) でも見られるものです。享保噴火では、ブルカノ式噴火のステージが終わった後、準プリニー式噴火を繰り返すクライマックスを迎え、末期にはマグマ水蒸気爆発を起こしています。 画像を拡大
その他の活動履歴については、産総研・日本の火山(第四紀火山)DBの「霧島山 KIRISHIMA-YAMA」 をご覧ください。