地質調査総合センター

第二報 令和8年(2026年)4月20日 三陸沖の地震(M7.7)前後の微動活動(4月27日までの結果)

活断層・火山研究部門
寒河江皓大・北川有一・今西和俊

 気象庁が4月20日に「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を発表してから1週間が経過し、4月27日17時をもって特別な注意の呼びかけの期間は終了しました。本資料では、4月23日に報告した第一報以降の三陸沖における微動活動の推移について報告します。

 第一報では、4月20日の本震後、4月22日頃から北側へ震源移動する微動活動を報告しました。その後も微動活動は活発な状態が続き、南北方向へ広がる震源移動も明瞭に観測されるようになりました(図1cと図1d)。微動の活動域が拡大する中、その北側には1994年三陸はるか沖地震の震源域(永井・他, 2001)が位置しています(図1c)。ただし、観測されている震源移動が1994年の震源域に影響を与えるかどうかは、現段階では不明です。今後も微動の監視を継続するとともに、震源移動の特徴や1994年の震源域への影響を含め、一連の地震活動の解釈を進めていく予定です。

 なお、記載された内容につきましては、あくまで速報であり、今後の研究の進展により修正・変更することがあります。ご了承下さい。

三陸沖における微動の震央分布。(a) 2025年11月からの微動の空間分布。(b) 微動の震央の時間変化。縦軸は緯度、横軸は日付を示す。赤の縦線はM6.9とM7.7の地震が起きた時刻を示す。(c) 2026年4月20日から4月27日までの微動と地震の空間分布。丸は微動、星は地震を示す。(d) 微動と地震の時間変化。縦軸は緯度、横軸は日付を示す。

図1 三陸沖における微動の震央分布。(a) 2025年11月からの微動の空間分布。(b) 微動の震央の時間変化。縦軸は緯度、横軸は日付を示す。赤の縦線はM6.9とM7.7の地震が起きた時刻を示す。(c) 2026年4月20日から4月27日までの微動と地震の空間分布。丸は微動、星は地震を示す。(d) 微動と地震の時間変化。縦軸は緯度、横軸は日付を示す。

謝辞

解析には、防災科学技術研究所 日本海溝海底地震津波観測網(S-net)の連続地震波形データを使用しました。地震の震源情報は、気象庁一元化震源カタログを用いました。また、防災科学技術研究所F-net Project による広帯域地震波形を用いたメカニズム解析結果を使用しました。本研究は、文部科学省「情報科学を活用した地震活動・地震動評価技術の高度化事業」(JPJ013735)の助成を受けたものです。

引用

永井 理子, 菊地 正幸, 山中 佳子.三陸沖における再来大地震の震源過程の比較研究―1968年十勝沖地震と1994年三陸はるか沖地震の比較―,地震 第2輯, 54, 267-280, 2001, https://doi.org/10.4294/zisin1948.54.2_267

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