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火山灰・火砕岩
噴火のときに積もる軽石や火山灰のサイズは、火口からの距離に密接に関係しています。
火山の近くでは大粒の軽石も、火山から離れるにつれて次第に小粒になり、火山から遠い地域では火山灰に変わります。

これらは見かけは違っても同じときに同じ原因でできた地層であることに変わりはなく、地層の中に挟まっている場合は「噴火が起きたとき」というひとつの時間面を示します。広域に分布する火山灰は離れた地域の地層を対比するのに有効です。
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火山灰の層厚を広い範囲で調べると、どこの火山から由来した火山灰かわかります。厚い火山灰の地層も、ときには近くの火山ではなく遠くの火山が給源であることもあります。
例えば、九州の阿蘇火山から噴出した火山灰の中には、日本全土を覆って分布するものもあります (阿蘇4火山灰)。このように広範囲に分布する火山灰を、広域テフラと呼びます。
火山灰や火山礫 (特に軽石) がつもってできた石が火砕岩です。火砕岩は火山国である日本には各地に分布し、比較的軟質で加工が容易であるために、しばしば石材として利用されています。


更に多くの野外調査の例や地質の産状が 絵で見る地球科学 のページにあります。