GSJ 地質ニュース
表紙
台湾島東岸, Lichi Mélange中に認められる巨大オリストリスFukang Sandstone
台湾島はユーラシア大陸東縁にルソン弧が衝突することによって発生した若い造山帯と考えられている.島の東海岸に分布するLichi Mélangeは,初生的には両者の間のトラフ状海盆を埋積した最末期中新世〜鮮新世(8.5〜3.0 Ma)の堆積体であり,その後の衝突テクトニクスによって著しく変形して,現在のような混在相を示すと考えられている.Lichi Mélangeの中には様々な大きさのオリストリスが観察されるが,そのうちFukang Sandstoneと呼ばれるブロックは厚層のタービダイト相のみからなり,その産状は日本の古第三系日南層群の猪崎オリストリスと酷似している.ちなみに写真のタービダイト相は逆転層である.
(写真・ 文:産総研地質調査総合センター地質情報研究部門 七山 太)
目次
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頁 | タイトル / 著者 | |
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表紙・目次・裏表紙 | 台湾島東岸, Lichi Mélange中に認められる巨大オリストリスFukang Sandstone / 七山 太 | 2.6MB |
p.175-180 | 平成30年度廣川研究助成事業報告(1)第5 回国際古生物会議(IPC5)への参加報告及び古生界ペルム系微化石層序の高精度化に向けた国際共同研究の事前協議ならびにG. Deflandre 氏の放散虫試料の観察 / 伊藤 剛 | 1.6MB | p.181-184 | 平成30年度廣川研究助成事業報告(2)地熱貯留層の高精度微小地震モニタリング開発に向けた情報収集 / 岡本 京祐 | 1.1MB |
p.185-188 | 平成30年度廣川研究助成事業報告(3)油ガス田に生育する新規微生物群の生態解明に関する国際共同研究に向けた事前協議 / 持丸 華子 | 847KB |
p.189-193 | 「GSJ 筑波移転」第9回極私的「地質調査所筑波移転」随想(承前) / 加藤 碵一 | 1.2MB |
p.194-195 | 新人紹介 / 武藤 俊・石野 沙季・木戸 正紀・奥脇 亮 | 1.2MB |
p.196 | イベントカレンダー | 2.4MB |