地質調査総合センター研究資料集、 no. 569

佐渡島小木半島の中新世玄武岩層の年代—珪藻年代層序による再検討
Age of the Miocene basalt distributed in Ogi Peninsula, Sado Island, Niigata Prefecture, Japan: reexamination by diatom biochronology

柳沢幸夫

Yukio Yanagisawa

内容紹介:

佐渡島南西端の小木半島に分布する中新統の玄武岩類(鶴子層小木玄武岩部層)の年代を、珪藻化石年代層序から検討し、放射年代と総合してその年代を明らかにした。小木玄武岩部層最下部からはNPD4Bb帯、海底火山活動の噴出相の上限を覆う泥岩層からはNPD5B帯の珪藻化石が検出された。このことから、陸上に露出する小木玄武岩部層の海底火山活動の噴出相(最下部~上部)の年代は,最大幅をとって約14.1 Maから12.7 Maまでと推定される。また、小木玄武岩部層最上部の貫入岩(塊状溶岩)の活動の年代は約11.7 Ma頃と算定できる。小木玄武岩部層の噴出相(最下部~上部)は、新潟堆積盆の標準坑井層序の七谷階最上部に、また小木玄武岩部層最上部の貫入岩は下部寺泊階に対比される。

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受理日:2012年10月31日

引用例:

柳沢幸夫 (2012) 佐渡島小木半島の中新世玄武岩層の年代—珪藻年代層序による再検討. 地質調査総合センター研究資料集, no.569, 産業技術総合研究所地質調査総合センター.

Bibliographic Reference:
Yukio Yanagisawa (2012)  Age of the Miocene basalt distributed in Ogi Peninsula, Sado Island, Niigata Prefecture, Japan: reexamination by diatom biochronology. Open-File Report no.569, Geological Survey of Japan, AIST.