地質調査総合センター研究資料集、 no. 566

2011年9月紀伊半島台風12号による災害緊急調査報告
Survey report of the Landslides caused by typhoon No. 12 in Kii Peninsula, Japan

川畑大作・斎藤眞

Daisaku Kawabata and Makoto Saito

内容紹介:

2011年9月の台風12号による豪雨により、奈良、和歌山両県に多大な土砂災害が発生した。地質調査総合センターでは土砂災害発生地のうち4カ所の地質調査を行い、土砂災害と地質の影響について考察を行った。その結果、今回の大規模崩壊の誘因は記録的な豪雨だが、斑状花崗岩が分布している那智勝浦では小規模の崩壊が多発し、赤谷、伏菟野、熊野では地質構造や分布などの地質条件により、崩壊の規模や形態に大きく関与していることが明らかになった。また、どの地域も過去大規模崩壊が発生している地域であり、今後も詳細な調査を行うことで崩壊の詳細なメカニズム解明につながっていくと考えられる。

gsj_openfile_566.pdf (pdf8.5MB)

受理日:2012年7月31日

引用例:

川畑大作・斎藤眞 (2012) 2011年9月紀伊半島台風12号による災害緊急調査報告.地質調査総合センター研究資料集,no.566,産業技術総合研究所地質調査総合センター.

Bibliographic Reference:
Daisaku Kawabata and Makoto Saito (2012) Survey report of the Landslides caused by typhoon No. 12 in Kii Peninsula, Japan
. Open-File Report no.564, Geological Survey of Japan, AIST.