地質調査総合センター研究資料集、 no. 539
沖積層の三次元グリッドモデルとその作成手法(概要)
-東京低地北部から中川低地南部の例-
Three-dimensional grid model of the Chuseki-so: a case of the northern Tokyo and the southern Nakagawa Lowlands
木村克己・石原与四郎・花島裕樹・根本達也
内容紹介:
ボーリングデータを利用した地下地質・地盤に関する三次元グリッドモデルの作成手法とそれを用いて作成した東京低地北部から中川低地南部の事例の概要を紹介する。同作成手法は最初に江藤ほか(2008)で構築された。この手法について、つぎのとおり改訂した。
第一に、沖積層基底面モデルを作成し、それを境界面として上位の沖積層と下位の基盤の更新統とをそれぞれ別々にグリッドモデルを計算して求め、そのあと で沖積層基底面モデルを介して統合することとした。このことにより、開析谷地形をなす沖積層基底面を境にした急激な土質・N値の変化をグリッドモデルでよ り的確に表現できることになった。
第二に、各グリッドの最頻値となった土質に相当するN値のデータだけを対象として、グリッドのN値の計算処理を行うこととした。このことにより、土質とN値との相関性を個々のグリッドにおいても表現できるようになった。
そして、この改良手法に基づき、東京低地北部から中川低地南部にわたる沖積低地の地下地質・地盤について、約3500本のボーリングデータを利用してN値と土質分布の三次元グリッドモデルを作成した。
本研究資料集の内容はgsj_openfile_report_539.pdf(3MB)から見ることができます。
受理日:2011年4月22日
引用例:
木村克己・石原与四郎・花島裕樹・根本達也(2011)沖積層の三次元グリッドモデルとその作成手法(概要)-東京低地北部から中川低地南部の例-.地質調査総合センター研究資料集, no.539, 29p, CD-ROM1枚,産業技術総合研究所地質調査総合センター
Katusmi Kimura, Yoshiro Ishihara, Yuki Hanashima, Tatsuya Nemoto (2011) Three-dimensional grid model of the Chuseki-so : a case of the northern Tokyo and the southern Nakagawa Lowlands , no. 539, 29p, 1 CD-ROM, Geol. Surv. Japan, AIST.