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四国南東端,室戸岬周辺の海成段丘と四万十帯付加体

四国南東端,室戸岬周辺の海成段丘と四万十帯付加体 四国南東端の室戸岬沖は,黒潮に洗われる古くから海の難所として知られる.岬周辺は,南海トラフ地震によって隆起し続けており,複数の海成段丘や離水波食地形が認められる.灯台のある面もそうした段丘面の一つである.一方,海岸には四万十帯に属する菜生(なばえ)層群が露出する.主に重力流堆積物からなるこの地層は,後期漸新世~前期中新世に海溝域に堆積したものが,付加体となって変形して,その後,陸地化したものである.また,岬周辺には亜熱帯性植物群が生い茂り,弘法大師にまつわる名所も多く,2011年9月には世界ジオパークに認定されている.

(写真・ 文:七山 太 産総研地質調査総合センター 地質情報研究部門)

目次

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タイトル / 著者PDF
表紙・目次・裏表紙 四国南東端,室戸岬周辺の海成段丘と四万十帯付加体 / 七山 太 2.3MB
 
p.49-55 ベトナムでの微動観測 / 長 郁夫 3MB
p.56-59 2020 年度地質標本館における博物館実習 / 中村由美・森田澄人・兼子尚知・利光誠一 1.7MB
p.60-66 地質標本館における博物館実習のあゆみ / 兼子尚知・利光誠一・辻野 匠・中村由美・森田澄人 1.5MB
p.67-76 「日本山岳誌」邦訳ーJ.J.ライン著『日本の実地調査と研究』第1巻(1881)よりー(その2)関東-中国地方 /山田直利・矢島道子 496KB