平成9年度活断層調査 トップへ
野坂断層
トレンチ調査の結果、野坂断層は少なくとも最近の2千年以内に最新の活動を行い、この活動は西暦1425〜1665年頃に限定される可能性が高いことが分かりました。この時期に野坂断層周辺に被害を及ぼした歴史地震としては、1662年の寛文の地震が知られており、この地震では、三方五湖付近の三方断層、湖西の花折断層北部、琵琶湖西岸断層系の一部が活動したことが想定あるいは検証されています。これらの断層とともに野坂断層が活動した可能性が出てきました。また、トレンチで得られた最近約2万年間の累積上下変位量 (約2m) と最新活動による上下変位量 (約50cm) によると、この断層の活動間隔は5,000〜6,500年と推定されます。
トレンチ壁面に露出した野坂断層
写真1 Aトレンチの西側壁面に現れた野坂断層
野坂断層の最新活動を示すトレンチ調査結果
第4図 Bトレンチの西側壁面のスケッチ。
図中の数値は δ13C 値により補正した 14C 年代 (BP)