活断層・古地震研究報告  第2号 トップへ

台湾・車籠埔断層北部豊原地区における活動履歴調査

宍倉正展・太田陽子・渡辺満久・澤  祥・山口  勝・柳田  誠・
田中竹延・市川清士・李  元希・廬  詩丁・石  同生

1999年集集地震において活動した台湾中部の車籠埔断層は、長さおよそ100kmに及ぶ。その北部豊原地区においてトレンチ調査を行った (第1図)。掘削地点は1999年のイベントで2〜3mの鉛直変位が認められた場所である。観察の結果、1999年を含む2回のイベントが確認された。1回前のイベントの活動時期は2000〜1200cal yr BPと推定される (第2図第3図)。またボーリング調査を併せて行ったところ、累積鉛直変位量は約5mと推定され (第4図)、単位変位量は2〜3mである。


第1図

第1図. 車籠埔断層の位置と調査地点周辺の概観。基図は経済部中央地質調査所 (2000) を使用。
Fig. 1. Location map of the Chelungpu fault and index map of the suvey area.

籠埔断層の位置

    調査地点周辺の概観


第2図

第2図. トレンチ南面のスケッチと写真。
Fig. 2. Sketches and Photographs of the south wall of the trench.

スケッチ拡大表示
写真拡大表示
トレンチ南面のスケッチと写真


第3図

第3図. トレンチ北面および東面のスケッチと写真。
Fig. 3. Sketches and photograph of the north and east walls of the trench.

拡大する
トレンチ北面のスケッチと写真

拡大する
トレンチ東面のスケッチ


第4図

第4図. 調査地点の地質断面図。
Fig. 4. Geological cross-section across the survey area.

調査地点の地質断面図