活断層・古地震研究報告 第2号 トップへ
静岡県西部湖西市における遠州灘沿岸低地の津波堆積物調査 (速報)
高田圭太・佐竹健治・寒川 旭・下川浩一・熊谷博之・後藤健一・原口 強
遺跡の発掘調査の際に1707年宝永地震、1605年慶長地震による津波堆積物が発見された遠州灘沿いの沖積低地 (第1図) において、ジオスライサーを用いた掘削調査を実施した。(第2図) その結果、7世紀以降の地層中に合計8枚のイベント堆積物の存在を認め、(第3図) 史料に知られていない東海沖地震及びこれに伴う津波の存在が示唆された。(第4図)
第1図
第1図. 調査地域の概観および地形分類図。A : 調査地点の概観図、B : 調査地点周辺の地形分類図。
Fig. 1. Index map of the survey site. A: site location and historical "Tokaido route", B: detailed geomorphological map around the survey site.
第2図
第2図. 遺跡発掘調査地点の状況と詳細図。A : 調査地点全景、B : 発掘地点詳細図。
Fig. 2. Archaeological survey site "Nagaya Moto-Yashiki". A: overviewed photograph around the archaeological site, B: detailed map of the survey site.
第3図
第3図. 調査地点の模式柱状図。 A : 調査結果にもとづく模式柱状図、B : 剥ぎ取り標本の試料写真。
Fig. 3. Stratigraphy at the survey site. A: modified log of the geoslices, B: peel photos of the geoslices.
第4図
第4図. 南海トラフ沿いの歴史地震。
Fig. 4. Historical earthquakes along the Nankai Trough.