平成11年度活断層調査 トップへ

トルコ・北アナトリア断層

   トルコ北西部の北アナトリア断層系では、1999年8月17日にコジャエリ地震(Mw 7.4)が発生し、総延長約150kmの長大な地震断層系が出現した (第9図)。地質調査所は、トルコ鉱物資源調査開発総局 (MTA) と共同で、地震断層全域にわたる踏査を行い、約300地点において信頼性の高い変位量を計測した。その結果、断層線の分布形態と変位量分布から、Golcuk以東の地震断層は5つのセグメントに区分された (第10図)。地質学的に認められたセグメント構造は、地震学的なデータに基づく個々の破壊 (サブイベント) の領域に良く対応することが分かった。また、セグメント境界の幾何学的な形状やギャップの大きさが破壊の伝播の難易を規定している可能性が高いことが明らかになった。

文献


第9図

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イズミット(コジャエリ)地震に伴う地震断層

第9図  イズミット (コジャエリ) 地震に伴う地震断層 (粟田ほか、2000に加筆)
1 : Golcukセグメント  2 : Tepetarlaセグメント  3 : Arifiyeセグメント 
4 : Karadereセグメント  5 : Aksuセグメント。


第10図

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イズミット(コジャエリ)地震に伴う地震断層の変位量分布

第10図  イズミット (コジャエリ) 地震に伴う地震断層の変位量分布
(粟田ほか、2000に加筆)。
凡例の 1 : 右ずれ成分のうち、信頼度の高い計測値、2 : 同信頼度の低い計測値、
3 : 北側隆起成分。
図中の (1) : Golcukセグメント、(2) : Tepetarlaセグメント、(3) : Arifiyeセグメント、
(4) : Karadereセグメント、(5) : Aksuセグメント。