齋藤文紀首席研究員 VAST Campaign Medal（ベトナム科学技術院メダル）を受賞

地質情報研究部門の齋藤文紀首席研究員は、2015年5月18日に、ベトナム科学技術院（Vietnam Academy of Science and Technology: VAST）からVAST Campaign Medal（ベトナム科学技術院メダル）を受賞しました。授与式は、2015年11月12日にハノイで開催された第7回VAST-AISTワークショップの開会式で執り行われました。ベトナム科学技術院メダルは、ベトナムの科学技術の発展と人材育成に貢献された者に対して授与されています。

　齋藤氏は、これまで20年以上にわたり、沿岸域の地質や気候変動の影響などに関する研究を東アジア、東南アジア、南アジアの国々で行ってきました。二国間協力や東・東南アジア地球科学計画調整委員会（CCOP）の活動の下、現地機関との共同調査や人材育成を積極的に行っています。特に、ベトナムでは、1997年にベトナム自然科学技術センター（現在のVAST）の地理副研究所（Sub-Institute of Geography）とメコンデルタの共同研究を開始し、その後、現在に至るまでメコンデルタの研究を継続しています。その間、VASTの研究者と共同で国際会議（2005年1月ホーチミン市、2010年11月ハイフォン市）を主催し、また、多数の論文を国際学術誌から共著で発表して、ベトナムの研究成果を広く世界に発信しました。さらに、2007年7月にはハノイで国内向けのセミナーを開催し、ベトナムの沿岸地質に関する研究の発展と人材育成に貢献してきました。地理副研究所は、その後、ホーチミン市資源地理研究所（HoChiMinh City Institute of Resources Geography）に格上げとなり、現在はメコンデルタ地域の地質に関する研究で中心的な役割を担っています。

　今回の受賞は、齋藤氏のベトナムにおけるこれらの貢献、特にホーチミン市資源地理研究所の発展に大きく貢献したことが認められたものです。

VAST副院長Nguyen Dinh Cong氏（右）からの授与

ベトナム科学技術院メダル（勲章）と証書