GSJ 地質ニュース
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城ヶ島南東岸の初声層の海岸露頭とMIS5a海成段丘(三崎面)を覆う関東ローム層
神奈川県三浦半島南端の城ヶ島には,中新統−鮮新統の三崎層と初声層が分布している.上位の初声層は,トラフ型斜交層理や平行層理の発達した火山砕屑物に富む砂岩・礫岩で特徴づけられ,三崎層の付加体を不整合に覆う,海流の影響を受けて形成された被覆層と考えられている.一方,城ヶ島南東部の初声層の海岸露頭には,数段の波食ベンチが認められ,相模トラフで周期的に発生してきた地震の痕跡と解釈されている.背後の海食崖にはオレンジ色の関東ローム層が認められ,黒色の初声層が波食されて生じたMIS 5a海成段丘(三崎面)を覆っている.
(写真 ・文:七山 太 産総研地質調査総合センター 地質情報基盤センター/
ふじのくに地球環境史ミュージアム)
目次
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頁 | タイトル / 著者 | |
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表紙・目次・裏表紙 | 城ヶ島南東岸の初声層の海岸露頭とMIS5a海成段丘(三崎面)を覆う関東ローム層 / 七山 太 | 1.5MB |
p.161-165 | 大量の軽石漂着が沿岸生物に与える影響 ―軽石漂着が始まった直後の記録― / 大野良和・井口 亮・飯島真理子・安元 剛・鈴木 淳 | 1.8MB |
p.166-176 | 氷河がつくる溶岩地形:お菓子で学ぶキッチン火山学の実演 / 松本恵子・コンウェイ クリス・谷 健一郎・佐野貴司・石塚 治 | 3.5MB |
p.177-185 | 付加体学事始め:黎明期における私的回想 第一部 地質学の道へ / 小川勇二郎 | 888KB |
p.186-187 | ニュースレター / 令和4(2022) 年度地質調査総合センター研究奨励賞決定!行谷佑一氏と宍倉正展氏による『紀伊半島南部の橋杭岩周辺で巨大津波の証拠を発見』が受賞 | 481KB |
p.188-189 | 書籍紹介 『美食地質学』入門 和食と日本列島の素敵な関係 | 567KB |
p.190 | 新人紹介 三國和音・金木俊也 | 1MB |