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地質調査研究報告 Vol.66 No.7/8 (2015)
表紙
北海道然別地域で観察された珪華で覆われた河床
北海道の然別湖西方の斜面上にある沢において,河床一面がシリカ質の岩石で広く覆われている様子が観察された.付近の川幅はおおよそ4ー5 m あり,川幅は変化するものの,このような河床が数10mにわたって続いていた.河岸には転石なども観察され,縞状,バクテリアコロニー様痕跡,仏頭状,赤黒球,魚卵状,陶器様など様々な形状の珪華が観察された.写真は2013年10月3日に撮影.詳細は研究論文(本号,岡崎ほか)を参照されたい.
(写真:乙幡康之, 文:岡崎智鶴子・松枝大治・金井 豊・三田直樹・青木正博・乙幡康之)
目次
全ページ PDF : 66_07_full.pdf [2.8MB]
タイトル | 著者 | |
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論文 | ||
ブラジル産風化カーボナタイト試料中のウラン定量法の比較検討 | 金井 豊 | 66_07_01.pdf [890KB] |
概報 | ||
北海道然別地域で採取されたオパールの鉱物学・地球化学に関する予察的研究 | 岡崎智鶴子・松枝大治・金井 豊・三田直樹・青木正博・乙幡康之 | 66_07_02.pdf [1.9MB] |
要旨集
ブラジル産風化カーボナタイト試料中のウラン定量法の比較検討
金井 豊
ニオブや希土類元素などの資源として注目されているカーボナタイトの研究の一環として,ブラジルのカーボナタイト鉱床における風化土壌中のウランの定量分析法について検討した.岩石中のウラン分析に用いる水酸化カリウム溶融法が,風化カーボナタイトの分解に適用可能であった.ガンマ線を用いた分析法では,試料を非破壊で測定できるため,難溶性鉱物を含む試料の場合に好都合である.酸分解−ICP分析では,分解不十分なために低濃度となる可能性がある.水酸化カリウム溶融−蛍光法をブラジルのカーボナタイト鉱床で得られた試料に適用したところ,良い結果が得られた.ウラン濃度は10ppmから1200 ppmの範囲で,岩石や土壌の平均値よりも高い値であり,風化過程において次第に濃縮していったものと考えられた.
北海道然別地域で採取されたオパールの鉱物学・地球化学に関する予察的研究
岡崎智鶴子・松枝大治・金井 豊・三田直樹・青木正博・乙幡康之
北海道の然別(しかりべつ)地域で採取されたオパール転石の鉱物学的特性並びに化学組成を予察的に調査した.熱水活動を示唆する産状を明らかにするとともに,オパールが赤色・緑色・オレンジ色・黄色・青色などの鮮やかな蛍光色を呈すること,転石類に金,銀,水銀,ヒ素,アンチモン,テルルなどが地殻平均よりも高濃度に含まれる部分もあることなどを明らかにした.
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