衛星画像の利用研究:利用技術および校正・検証-視力14.0 !科学の目で地球監視-
2021年 4月13日 開設
金属鉱物やエネルギー資源、地球環境などの調査に利用するための衛星リモートセンシングに関する研究を行っています。主に、新規衛星センサーの開発、打ち上げ後の実際に取得したデータの品質管理(校正・検証)や大量に取得されたデータの効率的管理に関する研究、さらには各種主題図(科学的な解釈を加えた地図)の作成や実利用に関する研究を進めています。
NASAの衛星に搭載されている光学センサー「ASTER*」について、私たちは開発から実際の利用まで深くかかわってきました。産総研の他の研究ユニットとも連携し、センサー開発、ビックデータの管理・品質管理および利用に関する研究を進めています。また国際宇宙ステーションに搭載された多波長センサーHISUI(185バンド)は、資源探査への利用を主目的としており、その開発に携わってきました。さらに、様々な地球観測衛星のデータや月観測データを使い、相互解析による衛星画像補正手法の開発も行っています。
品質管理に関する研究では、海外の砂漠地帯や乾燥湖に赴き、衛星観測と同じ時間、同じ場所の地上観測を実行しています。この地上観測と、衛星の観測結果と比較することで宇宙にあるセンサーがどの程度経年劣化しているかを調べ、衛星データの品質評価や補正を行います。
データベースや画像配信技術に関しては、地理空間データのインターネット利用に関する国際標準の実装を進めています。また、それらを用いた全球の都市マップや背景地図としてのASTER全球シームレス天然色マップの作成、世界の火山のモニタリングサービス等の利用研究を続けています。これらのデータは順次公開するとともに、サービスとして定常的に運用しています。
注釈:
* ASTER: Advanced Spaceborne Thermal Emission and Reflection Radiometer
代替校正活動の様子
全球地質指標図