地質調査総合センター研究資料集, no. 614 | GSJ Open-File Report, no. 614 |
English Abstract |
中塚 正 (産総研 地質情報研究部門)
Tadashi Nakatsuka
(Institute of Geology and Geoinformation, GSJ/AIST)
IGRFは,国際地球電磁気学会(IAGA)において採択された地球磁場モデルであり, 地球内部に起因する地磁気分布の大局的傾向を示すものである.
本研究資料の改版履歴は,次のとおりである.
(5) | 地質調査総合センター 研究資料集 no.614 (本編) |
IGRF-12(第12世代IGRF)への対応,極域での計算誤差の改善. C言語ソース更新し可読性向上.FORTRANソ-ス不提出に. CD-ROM添付. | |
(4) | 地質調査総合センター 研究資料集 no.423 |
IGRF-10(第10世代IGRF)への対応,標準地球楕円体の変更. 3.5インチFD添付. | |
(3) | 地質調査総合センター 研究資料集 no.402 |
2004年 | 1992~2003年のIGRFモデルの採択状況に合わせた記述の追加. プログラムの更新,C言語版ソース追加.3.5インチFD添付. |
(2) | 地質調査所 研究資料集 no.184 | 1992年 | 1987~1991年のIGRFモデルの採択状況に合わせた記述の追加. 資料の電子媒体化,5インチFD添付. |
(1) | 地質調査所 研究資料集 no.27 | 1986年 | 初版.1985年までのIGRFモデルの採択状況の解説. その計算のためのFORTRANプログラムの提示.紙媒体のみ. |
国際標準地球磁場(IGRF: International Geomagnetic Reference Field)が
初めて制定されたのは1968年10月であり,その後度重なる改訂の結果,
2014年末にはその第12世代のものが決定されている.
1981年には,確定国際標準地球磁場(DGRF: Definitive IGRF)および
暫定国際標準地球磁場(PGRF: Provisional IGRF)なる概念が導入され,
予測値を示す磁場モデルとの区別を示す呼称法が作られたが,
「より正確な観測に基づく標準磁場モデルをなるべく早く広く共有する」
ことを期した近年の動きは,IGRF-PGRF-DGRFの区別だけでは対応できなくなり,
「各時点では最善として決定された一連のモデルを世代番号で分別し,
『IGRF-PGRF-DGRFの区分と計算年』ではなく,『世代番号と計算年』で
磁場モデルの区別を表現する方法」が,2003年(第9世代)から採用されること
となった.
この2003年の決定に対応して,本資料集でも世代番号指定によるIGRFモデル
の計算が行えるように,計算ソフトウェアの改訂と係数データの設定を行った.
また,2003年に第9世代のものが採択された際に,標準地球楕円体として,
従来の IAU(1966) にかえて WGS84 の採用が推奨されているので,
その対応も行ってある.
また,IGRF計算プログラムの開発は,論理的に特異点とならざるを得ない極点と
その近傍の高緯度域を対象と考えていなかったが,標準磁場を表現する数学モデルの
次数が段階的に引き上げられたこととも関連して,極域(とくに緯度85度以上)での
計算結果に著しい誤差の累積が見られることが判明したので,今回の改版でその
対策を行った.
本文は次の構成となっている.
1.は じ め に
2.IGRFの概要(採択の歴史)
3.IGRF計算基本式
4.計算アルゴリズム
5.計算プログラムの機能概要
6.プログラム内容について
7.使 用 法 (例)
文 献 (年代順)
付属のCD-ROMメディアの内容
この研究資料集に付属のCD-ROMには,以下のファイルが収容してある.
ファイル名 | 形式 | 内 容 | |
---|---|---|---|
openfile0614.html | HTML文書ファイル | 本資料集紹介Webページ用原稿 (和文主体) | |
no0614/ | サブフォルダ (下記ファイル群を収容) | ||
igrf.5.pdf | PDFファイル | 本資料集の本文部分 (和文) | |
igrf.c | テキストファイル | C言語プログラムのソース | |
igrf01.coef | テキストファイル | 第1~第12世代のガウス係数データファイル (IAGAから発表されたデータファイルに,本資料集のプログラム で読込むためのヘッダ情報を付加したものとなっている) | |
igrf02.coef | |||
igrf03.coef | |||
igrf04.coef | |||
igrf05.coef | |||
igrf06.coef | |||
igrf07.coef | |||
igrf08.coef | |||
igrf09.coef | |||
igrf10.coef | |||
igrf11.coef | |||
igrf12.coef | |||
index.html | HTML文書ファイル | 本資料集の英文概要 | |
indexJ.html | HTML文書ファイル | 本資料集の和文概要 (この文書) |