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3月31日は管理理事会議長のソムサク・ポティサト氏の開会宣言に始まり,CCOPの年間業務,新規プロジェクトの状況,2005年の事業計画,予算案について審議し,ついで石油政策に関するPPMプロジェクト(Petroleum Policy and Management Project),顧問団のブレインストーミングに基づく行動計画について話し合った.4月1日は顧問団のブレインストーミングに基づく行動計画の継続審議を行なったあと,次回CCOP年次総会,管理理事会の予定がホストである中国より紹介された.ついで,その他の議題としてIYPE(International Year of Planet Earth)についての紹介があった.最後に文言の検討を行なったのち会議報告書を採択した.以下に二日間の審議のうち,主要な点を列挙したい. CCOPの年間業務については2004年1月1日から12月31日実施分について検討されたが,議論の途中,顧問団のプライアー議長より,テキサスA&M大学が推進するCCOPメンバー国むけのフェローシップに積極的に応募してほしい旨の発言があった. 新規プロジェクトに関する議事では地質調査総合センターが世銀予算によりコーディネイトするスモールスケールマイニングのプロジェクト「CASM-Asia」が採択されたことの報告があった.また,Capacity building project on enhancement of cooperation and sharing of geoscientific knowledge for the sustainable development of the petroleum resources in the CCOP regionについてイオアニス・アバティス氏より紹介のプレゼンテーションが行われた.さらに,顧問団議長のデイビッド・プライアー博士より,この管理理事会の直前,3月28日〜30日に開催された「Workshop to Develop a Multi-national Tsunami Project」について報告があり,博士はそのワークショップの議論を集約する形でまとめられた津波のプロジェクトを承認する方向で各国が検討するよう求めた.また,プロジェクト実現について支援を要請する手紙を管理理事会議長とCCOP事務局長の連名で出し,協力国代表およびメンバー国の大使館に送付するよう要請した. 2005年の事業計画では,CCOPの設定する各セクター("Geo-resources Sector", "Geo-environmental Sector", "Geo-information Sector"の3つ)ごとに,実施するプロジェクトが承認された.予算の審議では韓国の負担する分担金が大きく減額となることが報告された.PPMプロジェクトについては6回のワークショップを開催等の業績が報告された. 顧問団のブレインストーミングに基づく行動計画については,各国よりコメントがなされたが,わが国も地質調査企画室内で事前に行った打ち合わせの内容に準拠して,以下の発言を行った. (1) CCOPのIT強化に貢献する用意があること. なお,(3)の発言については各国から反響があった.CCOPは,今後の改革の一環として,メンバー国すべてを対象にしたプロジェクトに加えて,二国間プロジェクトを業務として導入すべきと考えているが,二国間協力が実際に始まった場合に,CCOPがどのように関与するかについては議論が尽くされていない.そこで,この点についてはさらに議論を継続することで合意した. 次回のCCOP総会(第42回),管理理事会(第46回)については中国より発表があり,北京で9月13日〜20日に開催と決まった.これについては,タイミングが悪い,期間が長すぎる等の批判があったが,変更は難しいようである. なお,管理理事会が終了した翌日,津波被災地への巡検が組まれたが,参加者はその被害の甚大さに言葉を失った.これについては,本誌,谷島清一報告を参照されたい. |
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