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2005年2月3日に,茨城県高等学校教育研究会地学部会の方々を対象に稲田から筑波山周辺にかけての巡検を行った.今回の巡検は地学部会が茨城県南の巡検案内書を作成するための勉強会として企画されたものである.同部会は県北を対象とした「茨城県内の地学巡検案内I」を2003年に発行しており,県南版はその続編にあたる. 巡検ではまず稲田のタカタ石材の「石の百年館」と稲田花崗岩の石切り場を見学した(写真).石切り場では十数mもある巨大なホルンフェルスゼノリスが花崗岩中に見られ,高橋が花崗岩貫入機構の解説を行った.次に南下して宇治会のクロスラミナの発達した友部層や赤城鹿沼軽石層(鹿沼土)を観察し,生痕化石や砂鉄層を確認した.その後,西光院に行き眼下の柿岡盆地の地形を観察,近傍の県天然記念物である球状花崗岩 (小判石)を見学した.次に筑波変成岩 (片麻岩)を弓削と平沢で観察,最後に小田で白雲母を含む筑波花崗岩を見学し,日没終了となった.案内は筆者らが担当し,地学部会員10名と地質情報研究部門の柏木健司氏が参加した. 天候に恵まれたこともあり巡検は盛況で,参加者からは熱心な質問が多かった.なお,昼食時の雑談で,地質標本館の休日開館があまり高校の先生に知られていなかったことなどが判り,こちらの宣伝不足を痛感させられるなど収穫も大きかった. |
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