GSJニュースレター NO.25 2006/10

CCOPメタデータ第4回ワークショップ参加報告
渡辺 和明(地質調査情報センター)・村上 裕(地質情報研究部門)

写真:会議の様子.

図:RIO-DBの「地質情報総合メタデータ」トップ画面.
http://www.aist.go.jp/RIODB/GeoMetaData/AIST/

 2006年9月5日〜7日に,中国の広州市において中国地質調査局(CGS),東・東南アジア地球科学計画調整委員会(CCOP)及び産総研が共催する「Seminar on Geoinformation Technology and 4th Workshop of CCOP Metadata Working Group」が開催されました.前半のセミナーでは,CGSにおいて開発を進めている地質図のマッピングシステムや解析ソフトウェアなどが,Geoinformation Technologyに関する強い意気込みのもとに紹介されました.後半のワークショップでは,まず各国の近年の地質図作成状況やそれらに関する技術情報についてのカントリーレポートの発表がありました(写真).

 CCOPメタデータと呼ばれるプロジェクトは,2002年から始まり,CCOP加盟諸国のカンボジア,中国,インドネシア,韓国,マレーシア,フィリピン,タイ,ベトナム及び日本などでワーキンググループを構成しています.各国の出版済みの地質図についてメタデータ項目のフォーマットを作成し,各国がメタデータの提供目標数を掲げました.以来各国からメタデータを提供してもらい,産総研のRIO-DBの「地質情報総合メタデータ」という検索システム上に集中し,Web上でメタデータを検索できるシステム(図)を構築しています.9月現在4,115件のメタデータが検索でき,一部サムネール画像も見ることができます.

 第4回ワークショップでは,来年3月までに,なるべく多くの地質図を登録して,第一期を終了することになりました.また,このプロジェクトを地質図だけでなく,資源図や災害図などの地球科学図や,データベースなどに拡大した第二期に発展すべきであるとの議論がありました.CGSは,既に正式に発表されたメタデータの世界標準であるISO19115に基づいたメタデータを作成しており,第二期ではCCOPでも同様に第一期のものより拡大すべきであると提案が行われました.地質調査情報センターでは引き続きこのプロジェクトの発展も含め,国内外の地質情報のメタデータの整備のために努力していく方針です.

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