GSJニュースレター NO.24 2006/9

第17回国際堆積学会議(ISC2006)ブース出展報告
渡辺 真人(地質情報研究部門)・宝田 晋治(地質調査情報センター)


写真1:警固断層ポスター前に集まって,説明を聞く人々.
写真2:ブース展示の様子.



 
国際堆積学会議は国際堆積学協会が中心となって4年に一度開催する国際会議で,2006年8月28日から9月1日にかけて東アジアで初めて福岡国際会議場で開催された.地質調査総合センターの存在を各国からの参加者にアピールするために,7月に行われた国際鉱物学連合総会に続いてブース出展を行った.

 まず,会議に先立ち27日に行われた市民向けの講演会「繰り返される大地震と大津波」(産総研からは佐竹氏が講演)において,会場で産総研の警固断層の調査結果をポスターで展示した.講演会は定員400名の会場が7〜8割方埋まる盛況で,GSJのポスターにも多数の人が集まり,様々な質問が寄せられた.

 28日からは講演会会場と同じフロアにある展示会場のブースにおいて,GSJの展示を行った.GSJの組織と各部門の紹介のポスターとともに,シームレス地質図と警固断層のトレンチ調査に関するポスターを展示した.また,3台のノートパソコンでRIO-DB,シームレス地質図,CD-ROM版の地質図をデモした.警固断層のポスターは地震の全くない国から来た参加者の興味を引き,大都市周辺の地下に活断層がある日本の状況に驚く人もいた.RIO-DBとシームレス地質図のデモも好評であった.

 ブースにおいて200万分の1日本地質図を掲示して地質図を販売した.海外の参加者からの関心は高く,200万分の1日本地質図CD-ROM,雲仙火山地質図,阿蘇火山地質図,富士火山地質図,火山の絵はがきなどに関心が集まった.5日間の会期中に,地質図とCD があわせて68枚,絵はがきが55組売れた.

 また,隣接するIUGSの国際惑星地球年(IYPE)に関するブースの展示を,IUGSから依頼されて併せて担当した.IUGSのブースでは,IYPEに関する論文の載ったEpisode誌,IYPEに関するパンフレット,2008年ノルウェーで行われるIGCのFirst Circular 等を配布し,多くの人に立ち寄って頂いた.IUGSからは,Presidnet のZhang Hongren 氏が参加されており,地質調査総合センターのサポートに感謝の意を表して下さった.

 展示会場では,ブラジルの石油会社PETROBRASのブースがその規模と派手なデモンストレーションで目立っていた.日本からは海洋研究開発機構(JAMSTEC)が中心となって出展したIODPのブースや,石油会社などの地質関連の企業のブースがあった.地質調査総合センターのブースは,それらよりも(ひいき目かもしれないが)訪問者が多く,また地質図などの成果物や研究紹介のポスターに対する関心も高く,参加者に地質調査総合センターの活動をアピールできたものと思う.最後に,ポスター製作に協力して頂いた方々,会場で設営・説明・撤収をお手伝い頂いた方々に感謝する.





 
/↑up / Contents / ニュースレターTop / GSJホーム /

独立行政法人産業技術総合研究所
地質調査総合センター