GSJニュースレター NO.20 2006/5

新人紹介
町田 功 (まちだ いさお, 地圏資源環境研究部門)

 地圏資源環境研究部門 地下水環境研究グループに配属になりました,町田 功です.
数年前より,ポスドクを繰り返しつつ現在にいたっています.専門は水文学であり,今まで手がけてきた研究内容は,島嶼(三宅島・八丈島)における降水の酸素・水素安定同位体比の変化特性,浅層地下水の火山噴火後の水質変化メカニズム,乾燥地域であるアラブ首長国連邦の地下水水質の形成要因,箱根における深層地下水流動モデルの構築と深層の透水係数の算出などがあります.水文学は現在では防災面,環境面におけるテーマが盛んになっておりますが,個人的には,地下水の水資源的側面を解析することにやりがいを感じます.今後,先輩や同輩の方々と一緒に,様々な調査・研究に携わらせていただき,議論に参加できれば,これに勝る喜びはありません.未熟な私ですが,ご指導のほど宜しくお願いします.


コロラド州ボールダーにて
後藤 秀作 (ごとう しゅうさく, 地圏資源環境研究部門)

 今年の4月から地圏資源環境研究部門 燃料資源地質研究部門に配属されました後藤秀作です.私は南海トラフ沈み込み帯の温度構造に興味を持ち,地殻熱流量を計測して南海トラフ沈み込み帯の温度構造を研究してきました.また,海底での水理学的な現象にも興味を持っています.熊野沖南海トラフ付加体断層域や熊野海盆の泥火山の生物群集域で海底下長期温度モニタリングを行い,熱・流体フラックスについて研究を行ってきました.これからは,石油や天然ガス資源の存在地域を抽出するために必要不可欠な地質学的堆積盆評価をより高精度するための研究に従事します.堆積物中の有機物は「地温」と「時間」によって熟成して炭化水素資源に変換されます.そのため,堆積盆の熱構造を知ることが炭化水素の生成ポテンシャルを推定する上で重要です.私のこれまでの地球熱学研究の経験を活かし,堆積盆の資源評価精度の向上に貢献したいと考えております.皆様方のご指導ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます.


ファンデフカ海嶺東麓の熱学・水理学的調査を目的に IODP Expedition 301 に参加し,物性計測を担当.写真は JOIDES Resolution号の船上にて撮影.
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