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国際ヒートフローワークショップは2004年10月2日から6日にかけて,ドイツのアーヘンで行われた.主なトピックは,従来の地球熱学と世界の温暖化に関する議論である.参加者は主にヨーロッパからで,約50名である.日本からは,谷口真人京都大学教授,濱元栄起氏(東大),宮越昭暢と筆者(産総研)が参加した. 過去1000年の温度変化を求める手法には,年輪年代解析,サンゴ礁解析,氷床解析,湖床・海底堆積物解析,孔井温度解析,古文書分析,氷河堆積物解析などが挙げられる.これらは間接的古気候測定法(Palaeoclimate proxy indicators)に位置づけられている.これらの情報から過去の温度履歴を求め,これを外挿して将来を予測する. この会合では孔井温度解析と他の方法の比較,孔井温度解析の結果が報告された.孔井温度解析以外の方法だけでは十分でなく,孔井温度解析に関する研究を推進すべきであることが指摘された. 図は,現在までに世界で行われた孔井温度解析の位置図である.これを見てわかる通り,日本を含む東・東南アジアはデータが欠足している地域である.筆者は韓国のデータを用いた解析を行っているが,今後は韓国だけでなく,台湾やタイなどの地域のデータ解析を行う計画である. |
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