GSJニュースレター NO.17 2006/2

第4回深部地質環境研究センター研究発表会
- 地層処分の安全評価に向けた研究の展開について -
深部地質環境研究センター広報委員会


写真1.講演の様子.
写真2.ポスター発表の様子.
 寒風が吹き抜け大雪も残る2006年1月23日(月)の午後に,第4回深部地質環境研究センター発表会がつくばセンター共用講堂2階の大会議室で開催されました.今回は当センターにおける地層処分の安全評価に向けた研究の展開に関連した講演(写真1)とポスター発表(写真2)が行われました.その概要を以下に紹介します.

 第4回の参加者は,官庁・研究機関29(39)名,民間企業27(22)名,産総研30(0)名,当センター40(24)名,の合計126(85)名と厳冬にも拘わらずこれまでで最多となりました.因みに括弧内の数字は,2004年12月に東京で開催された前回の参加者数で,産総研からの参加者無し(当センターを除く)は東京での開催によるためです.

 講演1時間前から開始直前と休憩時間に1階のホワイエで13件のポスター発表(1件はパソコン実演)が説明者付きで実施されました.講演と密接に関連したポスターや火山ガス観測等に関わる研究成果も紹介され,活発な討論が方々で見られました.

 講演は以下の6名によって行われ,特に江崎哲郎九州大学大学院教授には招待講演をお願いしました.先ず,笹田センター長は等センターにおける地層処分研究の全体像について,スライド及びカラー印刷された講演要旨集を用い紹介しました.次に山元孝広長期変動チーム長は最新資料に基づいて東北日本弧に新たに出現した砂子原・沼沢カルデラ火山噴出物の成因を講演し,風早康平チーム長は深層地下水チームのこれまでの研究成果を総括して,地下水の長期安定性の評価方法について講演しました.1期4年間における当センターの外部評価委員を務められた江崎教授は,地層処分研究における地質学への期待を力説されました.さらに地質特性チーム併任者の石戸恒雄氏は,2期から開始された地質環境特性ベースライン調査と物理探査モニタリングを詳細に説明し,竹野直人地下環境機能チーム長はチーム全員の実施する天然バリアの安全評価に向けての地下環境機能の研究について発表しました.これらの講演についての質疑応答は当日会場でなされたほか,終了後に回収した意見用紙に書かれた質問に対しては,別途回答をお送りしてあります.

 最後に笹田センター長から,第5回研究発表会では概要調査の調査・評価項目に関する技術資料報告の内容について再び東京で実施したいとの閉会の挨拶がありました.広報委員会は今回のアンケート内容等を参考にして,多くの参加者がより有意義と感じられるような研究発表会を目指しています.



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