GSJニュースレター NO.16 2006/1

新人紹介
伊藤 一誠 (いとう かずまさ, 深部地質環境研究部門)

 2005年10月1日付で深部地質環境研究センター・地質特性チームに研究テーマ方任期付研究員として採用されました伊藤一誠と申します.産総研に採用されるまでは,民間企業からカリフォルニアのローレンス・バークレー国立研究所研究員時代まで,15年以上にわたり多相流解析手法を用いた地下流水体流動,水文循環の数値シミュレーションの研究を行ってきました.今後は今までの経験を生かし,放射性廃棄物処分安全性評価における長期かつ広域での地化学,力学,熱プロセスと地下水流動あるいは核種移行の連性モデル化に関する研究を通じて,安全性評価の確立に寄与したいと考えております.そのためには,産総研の様々な専門の方々との協力が必要となると考えます.今後ともよろしくお願いいたします.


鈴木 康平 (すずき こうへい, 深部地質環境研究部門)

 平成17年10月1日より深部地質環境研究センター地下環境機能チームに配属になりました,鈴木康平です.9月まで,海洋研究開発機構極限環境生物圏研究センター地殻内微生物研究プログラムで研究員をしておりました.
 微生物肉眼で見ることのできない非常に小さな生き物です.これまで深部地質環境に生物は存在しないと考えられてきました.しかし,最近の研究により深部地質環境にも活動的な微生物が棲息することが明らかになってきました.その広がりから深部地質環境に存在する微生物が表層の植物以上のバイオマスを有する最大の生物圏との試算もあります.微生物の中には我々人間が酸素で呼吸しスイブンを放出する様に,放射性核種であるウランで呼吸し,鉱物形態のウランを放出する微生物がおります.表層環境でウラン呼吸する微生物がウラン固定により物質循環で最も重要な役割を果たしています.深部地質環境ではどうなのか?他の核種では?という疑問に答えを出す事により,放射性廃棄物深部地層処分の安全評価に貢献していきたいと存じます.宜しお願い致します.

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