GSJニュースレター NO.16 2006/1 |
日タイ研究協力ワークショップ2005に参加して 大久保 泰邦(地質調査情報センター)
ワークショップは,開会式引き続いて,それぞれの研究テーマについてタイ側,日本側から報告があり,2日目の最後のセッションでテーマごとに今後のアクションプラン等をまとめる,という形式で進められた. 地質調査情報センターはグリッドセンターと連携をとり,ジオグリッドをアジアに導入することを企画している.グリッド(GRID)とは複数のコンピュータをネットワークで結び,数百テラバイトといった大容量のデータストレージと大規模演算処理を提供するインフラストラクチャーである.すでにタイ科学技術省傘下の国立電子・コンピュータ技術研究センター(NECTEC)を含むアジア太平洋を結ぶApGRID(Asia-Pacific GURID)が設立されている.地質調査情報センターは,GRIDにそれぞれの国のニーズに応じて地球科学データを載せ,加工し,表示・出力を行ってもらうシステム(ジオグリッド)構築を構想している. タイの場合,地球科学データを管理している機関は,CCOPへの代表を出している鉱物資源局(DMR)である.今回はこのワークショップにDMR,CCOPのChen事務局長らにも参加していただき,産総研からGRIDの紹介,NECTECからタイのGRIDシステムの紹介,CCOPから地質情報セクタ-の活動報告,DMRから地質情報技術の応用例の紹介,今後のアクションプランについて議論した. まとめのセッションでの結論は,今後のアクションプランとして,アジアのGRID関係者,GRIDの利用者であるCCOPメンバー,地球科学データのプロバイダーらが集まるワークショップを開催すること,地球科学分野でのニーズを議論すること,GRIDに関するトレーニングを行うこと,である.今後これを実現するために,予算化,CCOP関係者への説明などを行うこととした. |
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独立行政法人産業技術総合研究所
地質調査総合センター |
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