GSJニュースレター NO.15 2005/12 |
最近の学会から
日本地熱学会平成17年度雲仙大会 水垣 桂子 (地圏資源環境研究部門)
レギュラーセッションでは,国内でのプロジェクトがひととおり終わった高温岩体が1セッションに減った一方,最近注目の地中熱利用はレギュラー3セッションの他オーガナイズドセッション「地中熱利用の技術講座に向けて」が行われた. また「地熱利用概論」のセッションは立ち見もぎっしり並ぶほどの盛況であった.このセッションでは特に温泉や地熱以外の自然エネルギーも含めた総合利用システムの提案が注目されたのであろう. 近年は主に社会的要因により国内での地熱発電量の増加は頭打ちとなっているが,発電にこだわらずもっと視野を広げて,一般のイメージでは「地熱」の範疇に入らないかもしれない地中熱までを地熱資源として多様な形態で利用する,また地熱以外のエネルギーも含めた持続可能な総合的システムの設計,といった方向性が明瞭になってきたように思われる.個人的には 地中熱とガス発電のハイブリッドシステムが逆転の発想のようで興味深かった.もちろん基礎的な研究や技術開発も着実に行われており,レギュラーセッションで多数の発表があった.
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