GSJニュースレター NO.12 2005/9 |
Web-GISコンソーシアム説明会報告 下川 浩一(地質調査情報センター)
まず,地質調査情報センター地質調査企画室の川辺禎久により,地質地盤情報協議会について説明があった.地質分野の産学官連携により,産総研が地質地盤情報活用のイノベーションハブの役割を果たし,新規事業を生み出したいと厚い期待が語られた. 次に,全地連専務理事の藤城泰行氏および全地連情報化委員会委員長の中田文雄氏よりWeb-GISコンソーシアムについて説明があった. 地質情報共有化のためのプラットフォームとなるシステムを構築し,業界標準のシステムとしたいとの抱負が語られた. 最後に,Web-GISの開発と地盤情報お高度利用に関する共同研究について,全地連中田氏,および地質調査情報センターの下川浩一と古宇田亮一により説明があった.現在は,地理情報であるGISを,地質情報という意味でのGISに成長させ,さらには,地質情報の活用可能性を拡大するとともに,新たなコンテンツ・サービス産業創生にも役立てたいといった,Web-GIS高度化の展望が語られた. なお,本説明会で使われたパワーポイントのファイルは,全地連のホームページ(http://www.zenchiren.or.jp/up/8-5_shiryou/8-5_shiryou.html )に掲載されている. 各担当者の説明の後に質疑応答があり,下記のような活発な意見交換がおこなわれた.まず,予算的な見通しについて質問があり,全地連の矢島壮一専務理事から,30社2000万円ぐらいを目標にしていたが,既に20社1500万円程度に達しており,次年度以降の追加加入の扱いなどを検討しているとの回答があった. ボーリング位置の検索と断面図の作図についての質問には,中田委員長から,「技術的には可能だが民業圧迫はしないようにしたい.標準で柱状図抽出までは行い,その後の加工は各社の独自性に任せてはどうか.このWeb-GISは,その共通ツールと考えてもらいたい」との回答があった. 地質地盤情報協議会については,講演会やフェア等どこでもやっており,どうも具体的なイメージがわかないとの質問があった.これに対し,古宇田は,既存の様々な企画が横方向の連携が取れるよう,内容を豊にするような活動を行い,活発な情報交換を促進することが目的であり,講演会やフェアを追加するためのものではないと回答し,また,矢島専務より,全地連が公的機関と同等の立場で意見交換ができ,提言できることに意義があるとの回答があった.クリアリングハウスについても,守秘義務と情報公開との関係について質問があったのに対し,既に島根県で見られるように,地方自治体のほうが,くにより進んでいるとの紹介があった後,地質調査情報センター長の佃 栄吉より,地質調査法制定など all Japan の立場で議論できる場として協議会を活用して欲しいとのまとめの発言があった. |
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