GSJニュースレター NO.11 2005/8

自治体総合フェア2005出展報告
下川 浩一 (地質調査情報センター)



地質調査総合センターの展示ブース.
 「自治体総合フェア2005」は,7月13日(水)〜15日(金)に東京ビッグサイト(東京国際展示場)の西展示棟・西1ホールにおいて,『自治体ブランドの創造と発信に向けて』をテーマに開催された.この会場では本フェアのほか,病院・福祉施設住環境フェア,在宅ケア2005,及び国際モダンホスピタルショウ2005が同時開催されており,会期3日間で21,800人の来場者があった.

 地質調査総合センターは,本フェアにブース出展し,地震や火山噴火など,突発的地質災害発生時の緊急調査 ・研究とその成果や,安全な水資源の確保に対する取組,地球科学図類の編集・出版,及びそれらの電子化整備推進等について,ポスターやパンフレット,映像等で紹介した.

 また,初日の午後には,自治体ワークショップの枠で,関西センターの寒川 旭が,「21世紀の大地震を考える」というタイトルで講演を行った.講演では,地震考古学という新しい学問が,海溝型地震の繰り返し周期や規模を明らかにする上で果たしてきた貢献がわかりやすく解説され,自治体関係者や防災関係企業の方の関心を引きつけていた.

 さらに,2日目の午後には,危機管理セミナーの中で,活断層研究センターの宍倉正展が,「スマトラ沖津波&津波シミュレーション」というタイトルで講演を行った.講演では,北海道東部の古地震研究の成果などを例に,スマトラ級の地震や津波が日本でも起こりうることがわかりやすく説明され,その場にお集まりの100名程度の自治体関係者及び防災関係企業の方は,たいへん興味を持って聞いておられた.

 しかしながら,展示ブースでは,自治体総合フェア以外のイベントに参加された医療関係者の方などがそのまま通過されるなど,一般の多くの方の興味を引くには至らなかった.今後は,一般の方にも興味を持っていただけるような展示の工夫が必要だと実感させられた.

 

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