天候:
前日に本州の南岸を低気圧が通過し、冬型になりつつあった。
三宅島上空2500フィートの風は北北東、14kt(1kt=1.852km/h)。
噴煙:
白色で、高度は山頂カルデラリムから2-300m(午前);700m(午後)。
気温が低いためか、白煙が多く見える。
噴煙の下に青白いミストがはっきり確認できたことから、
少なくとも前回(2002年11月13日)よりは二酸化硫黄多い模様。
陥没カルデラ内
カルデラ内の視程は良好。
前回(2002年11月13日)に比べ、主火孔の噴煙量が多く、
周辺の割れ目等からの白煙量は相対的に少なくみえた
(気象条件のためか)。
火山ガス:
COSPECは風向がわるいために欠測した。
上空は西風で低空は北~東風。
しかし目測では前回(11月3日)より明らかにガスが多く、
風下側の沿岸を高度約100mで飛行中も、強いH2S臭を感じた。
山麓周辺部
特に変化なし。
行程:
05:30 起床。 06:00 車の霜取り開始。 06:15 つくばを出発。 07:15 東京ヘリポートに到着。 07:25 気象庁に電話。観測決行を確認。 08:50 警視庁ヘリに搭乗。 09:05 東京ヘリポートを離陸。 09:25 逗子上空から洋上に出る。 09:32 雲勝ちになる。高度は900m以下。∵標高935mのヘリより低い。 09:59 三宅島空港に着陸。重力観測の孫さんと、災対関係者が降りる。 10:07 三宅島空港を離陸。火口観測開始。 10:27 火口観測終了。三宅島上空を離脱し、新島に向かう。 10:40 新島空港に着陸。給油、昼食、休憩。 12:45 ヘリ搭乗。 12:55 新島空港を離陸。 13:10 COSPEC観測開始。 13:15~18 噴煙の風下。におう 13:31~35 噴煙の風下。におう。H2Sと、鉄サビ(?)のにおい。 13:45 COSPEC観測終了。 13:50 三宅島空港に着陸。重力観測の孫さんと、災対関係者が乗る。 13:55 三宅島空港を離陸。 15:15 伊豆大島の東海上を通過。 14:56 東京ヘリポートに着陸。 17:00頃 つくばに戻る。
↑ :お世話になったヘリ。警視庁 おおぞら2号 AS332L1型。
↑ :前日は本州の南岸を低気圧が通過。 車の窓ガラスは、みぞれが転じた厚い氷で覆われ、 削り取る(ミニDVのプラケースで)のに一苦労。
↑ :東京ヘリポート、警視庁航空隊の玄関前にて。気象庁による、COSPECの調整。
↑ :離陸直後の都内。視程は良好。
↑ ↑ :逗子付近の煙突。地上付近の風は北東の弱風であり、冬型になりきっていない。
↑ :本州の陸地は雲が少なかったが、洋上は低い雲がかかる。 その高度は900m以下。 ∵ 雲は標高935mを時速230km/hで飛行するヘリより下に見える。
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:左→中:三宅島上空に到達。時計まわりに島を回り、三宅島空港に着陸。
重力班の孫さんと、災対関係者数名が降りる。
右:これから火口観測に向かう。
ドアを開けて飛ぶため、安全確保のベルトを装着。
↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ :陥没カルデラ内、各部のクローズアップ。
↑ ↑ :陥没カルデラから立ち登る噴煙。(南斜面を東から見た)
↑ ↑ :陥没カルデラから立ちのぼる噴煙。(西斜面を北から見た)
↑ :南山麓
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左:西山麓の村営牧場の貯水池。
右:北山麓の貯水池。
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左:新島空港のロビー。
右:朝日航洋のヘリ。三宅島の植生観察のため、関東森林局の方たちが搭乗。
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左:COSPECをセットして、離陸。
中:離陸直後の新島(手前)と式根島(奥)。
右:三宅島遠望。
↑ :COSPEC観測開始。
↑ ↑ :COSPEC観測中。三宅島の南西~南海上を通過中、 やや強いH2S臭あり。
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:噴煙は、下のほうが南西、上のほうが東に流れている。
左:東からみた噴煙。根元は奥に、それより上は手前に流れる。
中:南西からみた噴煙。根元は手前に、上は奥に流れる。
右:北東からみた噴煙。根元は山の向こうに、上は左手前に流れる。
三宅島をぐるっと回って観測したが、
風が上層と下層で異なる方向に流れていたため、
その場所でもSO2の吸光がおき、SO2放出量の計測ができなかった。
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:13時45分ごろCOSPEC観測を切り上げ、三宅島空港に着陸。
重力班の孫さんと、災対関係者が乗る。
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:14時56分、東京ヘリポートに着陸。
ヘリクルーの皆様、ありがとうございました。