つくばの自宅周辺は雨.大丈夫かなと思いつつ常磐道へ.南下するにしたがって雨は上がってくるが,雲が多い.気象庁山里さんからの連絡は,「飛ぶかどうかわからないけど,とりあえず東京ヘリポートへ行ってみてください」とのこと.とはいえ幸いなことに,ほぼ予定通りに飛行することになった.
東京ヘリポートから警視庁ヘリ(おおとり3号)にて.同乗者は千葉大・津久井さん.他に三宅島・神津島への警視長要員6名.クルーを入れて11名乗りの満席状態.東京ヘリポート発9:10,三宅島観測開始10:04,終了10:28,三宅中学ヘリパッド発10:40,神津島発11:49,東京ヘリポート着12:47.
今日は一日中大気が不安定との予報通り,あちこちに積乱雲がぽかりぽかり.視程は悪い.普段よりちょっと高めの4500ftくらいを南下.伊豆大島には島の上に高さ2000mくらいの雲.この条件では三宅島も期待薄.
案の定,三宅島上空にも高さ2000m以上白色雲が上がっている.噴煙か雲かの区別はつかないので,噴煙高度ははっきりしたことは言えない.またほとんど無風に近く,噴煙やガスが流れる方向もはっきりしない.あとで海岸線を時計回りに一周したが,特に硫黄臭は感じなかった.雲底700-800mの雲が山頂部に張りついているので,俯瞰することはあきらめ,雲とカルデラ縁の間から中を覗くことにする.
反時計回りに三池まで飛行し,ほぼカルデラ東側からカルデラ内部観察のため接近した.雲の条件が厳しく,アプローチは計3回,合計1分にも満たない時間だったが,なんとかカルデラ内を見ることができた.クルーの皆様には感謝.
カルデラ内には最近の雨のためか,水たまりが数多く出現している.前回の観測で水位が下がっていた南西黒池も水位が上昇し,池北側の二また半島が再び出現した.このほかは崖錐が成長している以外,特に大きな変化はなさそう.
主火口からは,白色噴煙と青白色ガスが上がっている.ただし勢いは弱い.青白色ガスは主火口の北半分側から主に出ているようにみえる.
最後に海岸線を時計回りに1周し,泥流情況などを観察した.台風による雨で泥流が心配されたが,上空から見るかぎり,昨年のような大きな泥流跡は見つからない.土砂を取り除いた可能性はもちろんあるが,海に流れこんで海が変色していることもほとんど認められない.
神津島で給油中,COSPEC観測に向かう海上保安庁ヘリに乗り込むCOSPEC観測隊とすれちがった.
8月27日の三宅島
カルデラ内その1 主火口 続き3枚は右側(北)にパンしたカルデラ内 容量:194K |
カルデラ内その2 容量:144K |
カルデラ内その3 容量:213K |
カルデラ内その4 容量:153K |
西側から見た三宅島 中央やや上よりの傾斜変換点は古いカルデラ縁 容量:100K |
土嚢を積んだ簡易導流堤(坪田) 容量:162K |
立根仮設橋と上流の沢 容量:169K |
1983年阿古溶岩流 溶岩に埋まっているのが阿古中学校跡 容量:177K |
赤場焼 8/3の情況 容量:151K |
地獄谷での砂防工事 容量:154K |
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海保ヘリに乗り込むCOSPEC隊 水色服の人が持っているのがCOSPEC本体 容量:147K |
おまけ 相模灘を浮上航行中のおやしお型潜水艦 容量:56k |