7月4日の三宅島

東京ヘリポートより警視庁ヘリ(おおとり2号)にて.同乗者は地震研吉本さん.他に神津島への同乗者1名と警視庁のカメラマン1名.

東京の天候はよいのだが,途中の伊豆諸島付近は島に霧がかかっており,飛行不能 とのことで天候回復待ち.2時間待機ののち東京ヘリポート11:12発.三宅島着 12:05,三宅島発12:35.神津島発13:22,東京ヘリポート着14:57.

湿った西風で島の西側山腹から山頂にかけて雲があるが,なんとか観察できそう.高度を取ってもらって俯瞰することにした.結局高度6000ft(約1800m)で大路池付近から時計回りに2周してもらう.

噴煙の色は白色.上昇の勢いは弱く,火口縁から200-300m程度しか上がらない.鉢巻林道付近で白色噴煙は消滅し,青白色の火山ガスが山腹に沿って三池港の方向に流れ下っている.
非常に狭い範囲に集中して流れており,総量は少ないがガスが流れる狭い範囲の濃度 は高いように見える.以前は風が強いと集中して流れるのが観察できたが,今日はそれほど強くない.噴煙の勢いが弱くなった分,拡散しないのかもしれない.

2周目は雲がある程度取れ,鮮明ではないが火口内が観察できた.
特に大きな変化はなさそう.スオウ穴下の崖錐には,最近崩落したと思われる暗灰色 の土砂が堆積している.池の色は南西が黒,北側がやや赤褐色.やや水位が高いか? この他に小さな池が2-3個見える.
白色噴煙は主火口南部から主に上昇している.

警視庁交代要員2名を乗せた後,神津島出発.警視庁カメラマンが神津・式根・新島を上空から撮影するため,10000ftまで上昇し,写真撮影を行ったあと帰投した.

北15kmから見た三宅島
神着上空から
山腹を三池港へ流れ下るガス
ガス流路の植生は枯れて変色している
西上空から
スオウ穴から東火口壁
東壁合成画像
火口
火口底北半
1983溶岩流の上を流れた泥流
溶岩流の都道より上流のやや灰色部分
神津島
式根島
新島
奥は鵜渡根島,利島,雲がかかっているのは伊豆大島