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2001年1月31日の三宅島ヘリ観測

観察:高田亮@地調


天気:晴れ
上空の風:西,弱し
三宅上空飛行高度約1000m
概要「カルデラ内観測には絶好.連続噴煙まっすぐに静かに上昇.
最近の報告からすると特に大きな変化なし」

警視庁 東京ヘリポート離発着 9:11-11:47[三宅上空 10:05-10:40]
同乗者;金子隆之(東大地震研),三宅支庁の職員

■ 噴煙・火山ガスの様子
 カルデラ内にガスが溜まらず,上に上昇.
 噴石丘の中央火口の噴煙は白色で,連続的に上昇.
 噴煙柱周辺の巻き込みの渦の勢いがない.
 ときより,多分,5-10分程度の間隔で,中央火口内の東側から
  パルス状のプリュームが上がる.巻き込みの渦の勢いがある.
 
 噴煙:高度海抜約1500-2000mで,東へたなびく.しかし,白煙の雲は途中で消失.
 硫酸ミスト:高度1200-1500mで,東へ広がり,長く続く.
 
■ 噴火口
 噴石丘の中央火口内からは,複数の噴煙が出ている.
 これらがまとまって,白色噴煙として上昇.
 12月中旬に比べて,勢いが落ちたが,小さな噴煙の上がる場所増えているよう
 に見える(最近の画像をよくみていないので,情報が古くてすいません).
 西側では,カルデラ壁崩壊堆積物に部分的にうめられた噴煙口列もある.
 

■ 陥没カルデラ内の様子
崩壊:スオウ孔の直下の崖錐堆積物が扇状に広がっているのが目立つ.
 しかし,非常に新鮮な崩壊面は認められなかった.
 南側のカルデラ壁,周囲と比べて,赤褐色の比較的新しそうな崩壊面もみられる.
   
火口底:小さいマウンド群,崖錐堆積物,
 小川(南側の池に流れ込んでいる),北側と南側の池.
北側の池:灰ががった淡褐色.
南側の池:見る方向によって変るが,黒ー赤褐色.12月中旬に比べて,広がっている.
カルデラリムの割れ目:南側,2本の雁行状の割れ目.
 内側の割れ目は部分的に存在.カルデラ境界線できられているところもあり,
 すでに崩壊している部分もあると思われる.
 この付近のカルデラ壁内側から,弱い噴煙が数箇所で上がる.

■硫黄の昇華物?:12月15日のときは,火口付近に黄色い物質が付着していたが,
 今回は見つからなかった.



元文書作成:高田 亮@地調
ページ作成:宮城磯治@地調(不確定性の強そうな事項は、元文書から削除)


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