moji-bake-warning

三宅島ヘリ観察報告: 2000.10.25

観察・報告:濱崎聡志 (産総研・深部地質環境研究センター))

同乗者:東大・大島治先生

ヘリ:東京消防庁航空隊・ちどり


概要:

飛行時刻 8:52-11:12
三宅島上空 9:40-10:10 
10:20に神津島着陸後東京へ戻る  
ヘリ高度 最高2800ft(850m)
島の東部~南頂は雲がかかって見えず.雲底は600-700m.

噴煙:
白色の連続プリュームが雲を突き抜け約900mまで広がることなく直上に噴き上げ,その後ゆるやかに北西~北方へ流れる.
噴煙の到達高度1200-1300mくらい.噴煙高度はいずれもヘリからの目視.
プリュームの勢いはいつもと同じ(大島先生談).

火口内:
山頂西部では雲が切れ火口リムがはっきり見え,リム外側でしばらくホバリング.しかし火口内は噴煙と雲のためほとんど見えず.
一瞬雲の切れ間から火口底の水たまりが見えたが色までは判断できず.

火山ガス:
青白い火山ガスは北北西へ伊豆・大久保方面へ流れ下る.雲より低い高度.近づくと硫黄臭.
 
その他:
村営牧場北西の沈澱池付近で泥流により道路の一部が寸断されているのが観察されたが,時期は不明.
海岸部では新たな泥流で道路が寸断されているのは見た限りでは確認されなかった.
島東部~南部にかけては上空から見る限り植生,建物,道路,空港などは非常にきれいで,降灰の様子は確認されなかった.





画像

:白色の連続プリュームが雲を突き抜け約900mまで広がることなく直上に噴き上げ,その後ゆるやかに北西~北方へ流れる.
噴煙の到達高度1200-1300mくらい.

:白色噴煙拡大

:火口南東方向から.
白色の連続プリュームが雲を突き抜けゆるやかに北方へ流れている.

:火口南南東方向から.

:大路池
降灰の様子は確認されない.



:大路池拡大

:火口南南西方向から.
山頂は雲のため見えず.

:阿古上空付近から.
降灰の様子は確認されない.

:村営牧場北西の沈澱池付近.
泥流により道路の一部が寸断されているのが観察されたが,いつのものかは不明.

:神津島へ向かう途中,三宅島北西側より.
山頂西側は雲なく火口縁が良く見えた.
噴煙が北方へ流れている.噴煙の到達高度1200-1300mくらい.
噴煙の下方で青白い火山ガスが伊豆・大久保方面へ流れ下っている.



:同上
噴煙の下方で青白い火山ガスが流れ下っている様子がよく見える.


If you have questions about this page, contact Isoji MIYAGI