「三津」図幅地域は瀬戸内海中部の広島・愛媛県境に位置しており,大小の島嶼が点在しています.最近では橋が架かり,車でゆける島が多くなりました.これらの島には大長などみかん畑が多いのですが,離島とはいえ海底送水管のおかげで渇水に苦しむこともなく,造船所・火力発電所・精錬所・煉瓦工場・石灰石鉱山・採石場・石油備蓄基地などが立地していて産業的にも多彩です.本地域にはジュラ紀と考えられる堆積岩コンプレックス(暗褐色),白亜紀火山岩類(灰色と淡緑色)及び白亜紀深成岩類(桃色)が比較的に広く露出しており,古第三紀堆積岩類,中新世火山岩類,第四系もわずかに分布しています.白亜紀火山岩類のうちデイサイト溶結凝灰岩はガラス質の部分が風化した土壌は,粘土化部が煉瓦の原料となるほか,ジャガイモの栽培に向いているためジャガイモ産地としても有名です. |